孫子・金谷 治の書籍レビュー・評価
評価:
--- 岩波書店 ¥ 588 (2000-04) コメント:会社勤めの方に、とてもお勧め。戦争を会社の売り上げ、兵隊を会社員、軍法を会社の規定に置き換えて読むと、「うちの会社は、ここがなってない!」と数々の発見されること間違いなしです。 |
女性のご年齢って難しいですね。。。^^;
さて、遂に「孫子」を読みました!
孫子は論語と並んでずっと読みたかった本の一つです。
まず、その内容の短さに驚きました。たったの13編しかありません、
文庫だと5mmくらいです。こんな薄っぺらい本ですが中身は、、、血よりも濃いです。
読まなかったら人生損します!
会社にお勤めの方が読むと、、、上司や社長がダメダメ人間に見えてくるので注意が必要です(笑)。
それくらい組織のあり方、動かし方、目標設定の仕方の「本質」が簡潔にずばりと書いてあります。
孫子は戦争のやり方を解説した本ではありません。
いかに戦争を回避し、戦争を起こすならいかに迅速に勝つか、平和を長く続かせるかを説いたバイブルです。
孫子が作られたころは外交が戦争という手段が大きなウエイトを占めていたので、戦争を中心にすえて書いてありますが、その本質は、物事の段取りと進め方です。
「戦争」を「会社の売り上げ」
「君子」を「社長」
「将軍」を「現場の上司」
「兵隊」を「社員」
と置き換えると、成功する会社の模範が浮き上がってきます。
■成功する会社は、「成功が見えてから」動く。
成功しない会社は「動いてから」成功しようとする。(事前のシュミレーションが最も大事)
■社長が現場の上司の意見を聞かずに現場に指図すると社員は混乱するだけ。(いったんGO命令を出したら現場のことは現場に任せなければいけない)
■社員に売り上げを上げないと大変なことになるいう状況をそれとなく作り出す。(売り上げを上げろという命令ではなく、売り上げを上げざるを得ない状況・環境を作る)
自分の会社を想像しながら読むと戦争に負ける組織にそっくりな場合があり、もはや笑いが出てきます(笑)。
段取りの重要性が痛いほどわかります。
人は何らかの組織に属していると思いますので、サラリーマン以外の方にもモチロンお勧めです。
会社・家族・趣味サークル・友人同士の集まり
これらの団結の仕方・統制の仕方がわかります。
売り上げと戦争を置き換えましたが、置き換えるのは何でも応用できます。
ダイエットに置き換えても通用します。
■なぜいつもダイエットが成功しないのか。
→やってみてダイエットできるかどうか検証するのではなく、検証してからそのダイエット法を試みる
→ダイエットせざるを得ない状況を作り出す
→ダイエット法をしなかった場合のルール作りを設定し、徹底する。
私が気に入った孫子の教えは3つです。
1.事前の徹底したシュミレーション(勝つべくして勝つ)
2.やらざるを得ない状況設定
3.ルール作り
やらざるを得ない状況設定の必要性は、勝間和代さん風に言うとシステム作りでしょう。
彼女も成功するための思考法の一つに、仕組み作りの大切を説いています。
人間は怠惰な動物ですから自分の意志の強さに頼るといつか甘えてしまいます。
甘えが出てもやらざるを得ない仕組みさえ作っておけば面倒でもやることになります。
継続すれば必ず結果が出るので、成功するという方法です。
これらをしていくと、どのようなことでも「人事を尽くして天命を待つ」という状況が生まれると思います。
私のように、人生がうまくいかないなぁとお嘆きの方に最適です!(笑)
- 2009.09.30 Wednesday
- 書籍の評価・レビュー
- 00:13
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- by master